2020年7,8,9月にみた映画

 7月は3本しか見れませんでした。思い返せば7月は、一生web小説読んでるだけでした。院試勉強も6月で飽きちゃって、院試落ちた時の言い訳考えながらずっとスマホ弄りしてましたね。幼女戦記とか薬屋のひとりごととかが面白くて。8月はもう何もしてなかったような気がします。9月の合格発表までの暇つぶしに、なろうの累計ランキング見て、気になるのをダラダラと読むだけの日々でしたね。立てた勉強計画も全然実行できず、院試受けた時の手応えも8割落ちたなって感じだったんで、割と本気で落ちた時の言い訳と浮いた1年のやりたいこと考えてたんですけど、結局受かってました。流石に第一志望の研究室ではなかったけど、少人数で結構面白そうなとこ行けてホッとしました。

 

2020年7月にみた映画

 

1 コンスタンティン(2005)

 フランシス・ローレンス監督。この人、これが映画監督デビュー作らしいです。終始、主演のキアヌ・リーブスの格好の付け方が半端じゃなかった。あの煙草の吸い方、ぼくが真似したら滅茶苦茶馬鹿にされそ~(笑)

 

2 マトリックス(1999)

 監督はウォシャウスキー姉妹。押井守の「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」に影響を受けたというのは有名な話ですね。画面の中から出たり入ったりするカメラの動きが印象的でした。虚構と現実ってやつですかね。作品全体としては非常に楽しい雰囲気でした。アニメでよく見る演出を実写にするとこうも楽しくなるのか。特に訓練シーンは音楽も相まって、作品内で最も楽しい場面なんじゃないでしょうか。追いかけっことか早打ち対決とか他にもいろいろ、詰め込みまくりの欲張りセットって感じですね。

 最後にヒロインが出てくるところあるじゃないですか。この作品内でヒロインがちゃんと役割を持っているってのはわかるんですけど、僕には、ただの女があの場面で急に救世主の彼女面しているように見えちゃって、なんか笑えるシーンになってるんですよね。あのシーンを見て、僕以外の人はどう思うのか気になります。

 

3 劇場版 幼女戦記(2019)

 急に思い立ってweb版の幼女戦記をひたすら読んでたんですけど(これが滅茶苦茶面白い)、モスクワ襲撃のところまで読んで、なんか見たことあるなってツイッターに書いたら劇場版だよって教えてもらいました。この映画は公開した時に見て、面白かった記憶はあるけど、正直戸松遥のことしか覚えてなかったので見直すことにしたんです。

 アフリカ遠征がトントン拍子すぎて何もなかったかのように扱われてるは、ほんのちょっと残念でした。戦略を戦術で覆すところとか見たかったな~。web版にはヴィクトーリヤ・イヴァーノヴナ・セレブリャコーフが出てこなかったんで、web版と書籍版って結構違うと思うんですけど、書籍版がそうなのか、映画にした都合でこうなったのか。でも、その行き過ぎたトントン拍子加減が、ターニャたちが東部戦線にいきなり送られて唖然としている感を引き立てているような気もします。

 連邦の兵士たちが次々と突撃させられているのを見て、ターニャが「人的資源をなんだと思っている!」って言う場面があったんですけど、ターニャの全てが詰まっているようなセリフでニヤリとさせられました。

 

 

2020年8月にみた映画

 

1 オーガストウォーズ(2012)

 ジャニック・フェイジエフ監督のロシア映画。戦う母親クセーニアを演じるスヴェトラーナ・イワノーワがとにかく可愛いのでお気に入りの映画です。ずっとBD買おうと思ってたんですが、値下がりもあんまりなかったので、ついにAmazonでポチりました。実際に起きた南オセチア紛争(別名8月戦争(August War))を舞台にしているみたいです。なんで邦題が「オーガストウォー」じゃなくて、「オーガストウォーズ」なのか疑問ですけど、なんか意味があるんですかね。

 

2 グラディエーター(2000)

 監督は「ブレードランナー」のリドリー・スコット。主演は「L.A.コンフィデンシャル」で、女を殴る男は絶対許さない熱い男バド・ホワイト刑事を演じたラッセル・クロウ。ふと思い立って高校の世界史の便覧をペラペラ捲って見ていたんですが、そこで紹介されていたので見てみました。結論から言って、今年見た映画の中で一番面白かったです。後で述べる「マスター・アンド・コマンダー」もかなり好きなのですが、ラッセル・クロウが好きなだけなのかな。

 「ブレードランナー」のように、ディテールが凄いです、この映画。主人公の周りから世界を作っていくのが普通の映画だと思うんですけど、この映画は世界を作ってから主人公を動かしているような緻密さで圧倒されました。僕は世界史はあまり詳しくないので、そこら辺勉強してから、また見返して感想を詰めていきたいですね。

 

3 この世界の片隅に(2016)

 片渕須直監督のアニメ映画。テレビで放送したのを親が録画していて、たまたま見ました。僕は日本の反戦映画は露骨で好きじゃなかったんですけど、この映画はさりげなくていい映画だったと思います。直接的な表現で反戦を叫ぶのは簡単で楽ですよね(例えば主人公に「戦争なんてやめちまえ」と叫ばせるとか)。でもそうすると、どうしても現代人が当時に行ったような映画になってしまって、ぼくは好きになれないんですよね。この映画はそこら辺が本当にさりげなくできているんです。原爆が落ちるのはすずの隣の町だし、不発弾で死ぬのはすずの隣にいた晴美だし。すずの生活が戦争によって徐々に変化していく様を見せるだけで反戦映画になるんですよね。

 実際当時の人たちには厭戦感情はどのくらいあったんでしょうか。厭戦感情が一般的であったなら、「君死にたまふことなかれ」と歌った与謝野晶子はそこまで有名になることはなかったんじゃないでしょうか。記憶は変化するものなので、戦争を経験した人へのインタビューもそこまで参考にできませんし、やはりそういう点で歴史研究には当時の日記とかが重宝されるんでしょうね。

 それはさておき、のん演じる主人公すずはいいキャラでした。芋っぽい女性がふとした時に見せる色気にはドキッとさせられますね。

 

4 マスター・アンド・コマンダー(2003)

 監督は「トゥルーマン・ショー」のピーター・ウィアー。これも主演はラッセル・クロウ。歴史ものの頼れるリーダーは全部この人でいいんじゃないかな。舞台が大体船の中だったから、スケールでは敵わないんだけど、この映画も「グラディエーター」の如くディテールまで作りこまれていた。特にアケロンに乗り込むシーンは必見。この映画ももう一度見返したい。伯爵か公爵の息子の士官候補生がいい味出してたのでそこにも注目してほしい。今のところ、これと「グラディエーター」が今年見た映画のツートップ。

 

2020年9月にみた映画

1 ハクソー・リッジ(2016)

 この映画、好きな人は好きだと思うんですけど、僕は本当に大嫌いでした。ピクサーのアニメ見る気持ちで見てたらそこまで嫌いにはならなかったと思うけど、普通に戦争映画見る気持ちで見たから大失敗でした。この映画、馬鹿にしてんのかってぐらい全てが露骨。「プライベートライアン」に並ぶ残虐なシーンとか言われてますけど、おままごとをしているようで、絵から悲壮感全く伝わってきません。もっと体系的にこき下ろせたらいいんですけど、僕にはその術がないのでここまでにしておきます。体系的な話が出来て、「ハクソー・リッジ」嫌いな人に話を聞きたいです。